「振動」と聞くと、地震や機械の故障、車の揺れなど、あまり良いイメージを持たない人もいるかもしれません。しかし、振動には、うまく利用することで私たちの生活をより良くしたり、困っている人を助けたりする力もあるのです。私たちの研究室では、この「振動」をテーマに、人とモノとのより良い関係を探る研究を行っています。たとえば、自動車用シート部材の乗り心地向上に関する研究や難聴者向けスピーカーの開発など、生活の中で実際に役立つ技術を生み出すことを目指しています。こうした研究は、工学の知識を使って人々の生活を直接良くすることができる点が大きな魅力です。私たちの研究室では、身近な課題を振動の視点から解決し、未来の暮らしをより豊かにしていきたいと考えています。

助教 神尾 ちひろ KAMIO chihiro
研究キーワード 機械振動,機構解析,マルチボディダイナミクス,音響工学,動的粘弾性測定,人間工学,動力伝達機構
研究分野 機械力学
主な研究テーマ
  • 自動車用シート部材の乗り心地向上に関する研究
  • 難聴者向けスピーカーの開発
  • 機械式時計の時刻精度に関する研究
研究概要

本研究室では「機械工学」の観点から、日常生活における快適性や認知特性に関わる課題解決、および製品開発への応用を目指した研究を行っています。現在は、自動車用シート部材による乗り心地の向上や、難聴者向け触覚提示型スピーカーの開発など、人の感覚に寄り添う技術の探求に取り組んでいます。振動を通じて人とモノとのより良いインタラクションを実現し、快適で包摂的な社会の実現に貢献することを目指しています。

提供できる技術 ・応用分野
  • 機械構造物の機構解析(CAE解析)
  • 多孔質材の動的粘弾性測定
主要な所属学会

日本機械学会,自動車技術会,日本精密工学会

論文
  • Dynamic accuracy measurement system for mechanical wristwatch, Precision Engineering, Vol.70, pp.117–123, 2021.
  • Dynamic Simulation of Baby Carriage Under Running Condition: Analyzing Force Given to Driver’s Arm, Vibration Engineering for a Sustainable Future (Numerical and Analytical Methods to Study Dynamical Systems), Vol.3, pp.235–241, 2021.
  • Development of human movement measurement device for long-term measurements, Measurement, Vol.157, Article 107671, 2020.
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