
鈴木(真)研究室の3つのテーマ
私たちが普段使うパソコンやスマートフォンの頭脳を司っているのは、ナノメートル程のサイズに加工された、半導体や金属などの微小な構造体からなる「デバイス」です。非常に薄い物質である「薄膜」同士を重ねて作る積層構造のデバイスを用いることで、演算や記憶などの「機能」を作り出すことができます。薄膜の重なり面である「界面」では、機能の起源となる電子やスピン(磁力の元)の状態が不連続につながり、それが新たな機能を生み出したり、時には機能の邪魔をしたりします。言わば界面は、機能を決定するデバイスの心臓部にあたります。私は大型加速器から生み出される非常に強い光「放射光」を用い、界面の状態を精密に観察する先端的な光計測技術を開発しています。標準的な顕微鏡とは異なり、光を使ってデバイス内部を透視し、さらに化学状態を分析する画期的な分光学的な手法です。この手法を使って界面の良し悪しを診断し、高性能なデバイス開発に役立つ研究を行うことが目標です。このような応用研究の他、基礎物理学的な視点に基づく新たな放射光技術の開発も視野に入れています。
准教授
鈴木 真粧子
SUZUKI masako

研究キーワード | 放射光,表面・界面,磁気デバイス,エネルギーデバイス |
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研究分野 | 物性物理学 |
主な研究テーマ |
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研究概要 | 当研究室では「界面機能の計測」をテーマに(1)軟X線計測技術の開発と(2)スピントロニクス材料や電池材料のオペランド界面分析を進めています。先端的な放射光技術とデータ科学を活用して新しい軟X線計測手法を開拓し,精密な表面・界面分析から界面機能の創成を目指します。 |
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提供できる技術 ・応用分野 | 放射光実験,非破壊界面分析,オペランド界面分析 |
主要な所属学会 | 日本物理学会,日本放射光学会,応用物理学会,日本XAFS研究会 |
論文 |
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最終更新日: