遺伝子の働きを調べる

生物の設計図と言われている遺伝子からは、体内で働いている数多くのタンパク質がつくられます。このタンパク質が正常に働かないと病気の原因となります。この異常なタンパク質がつくられる原因は異常な遺伝子があるからです。
我々の研究室では、この異常な遺伝子を簡便に検出したり、その働きを修正するような人工核酸に関する研究をしています。このように遺伝子レベルで病気の治療をする手法は、核酸医薬と呼ばれ、そこで用いられる人工核酸は核酸医薬品と呼ばれ、次世代医薬品として期待されています。
また、異常な遺伝子を簡便に検出することができれば、病気が悪化する前に治療を始めることができます。
我々は、これまでに高発光型の蛍光物質を開発し、それを用いることで子宮頸がんの原因となるウイルスの遺伝子タイピングができることを明らかにしました。これ以外にも様々な蛍光標識化核酸を開発し、簡便に遺伝子検出法を開発しています。また、遺伝子の働きを調節する手法の一つであるデコイ法に用いるデコイ核酸に関する研究も行っており、遺伝子が原因で発症する病気の治療法の開発を行っています。