自動車の振動による目に見えない変形の可視化(計算)
振動を無反射にする波動ブラックホール構造

☆目に見えないが危険な波動を吸収する新構造創出(想定外の入力に対するゆれを安定にする構造を目指して)
 固体や気体を伝播する波動は,目に見えず振幅が小さいが,ロケット,自動車,重要なプラントなどを想定外に破壊させます.危険な波動を吸収する構造を創る研究をしています.地震などで想定外の大きな力が入った場合や傷ついた構造の場合に,非線形現象で波形が複雑になり予測困難なカオス現象発生もありえます.減衰で想定外のゆれを安定化させる制振の研究です.見えないゆれをセンサでとらえ,波動エネルギー吸収を独自の計算力学手法で改善し,安全安心システムの実現を目指します.また,板厚を特殊な関数で変化させて波動を無反射に近づける波動ブラックホールに着目し制振防音構造への実用化をめざしています。.
 介護などで家庭ロボットが増えたり自動運転車が普及するとロボットと人体の接触が増えそうです.人体に接触し,どんな衝撃が加わるかを解明し,安全性を高める研究を行っています。.
 また会話と騒音を分離する手法を研究しています。車、飛行機、鉄道での快適な空間創造を目指します。

研究室についてSTUDENT
球技大会
機械ダイナミックスモデリング研究会in伊香保
教授 山口 誉夫 YAMAGUCHI takao
研究キーワード 制振防音,非線形・カオス,粘弾性材・多孔質材,振動・音響, 生体反応,波動ブラックホール,会話とノイズの分離
研究分野 生産工学設計工学機械力学人間医工学
主な研究テーマ
  • 自動車などの機械構造物の振動,音響,衝撃特性,乗員挙動
  • 防振,防音、会話とノイズの分離、波動ブラックホール制振構造
  • 生体反応を伴う人体とアーム,ロボットなどとの衝突問題
研究概要
  • 想定外の大きな力が入った場合や傷ついた構造の場合に,波形が複雑になり予測困難な非線形現象,カオス現象が発生しうる.減衰で想定外のゆれを安定化させる研究をしている.
  • 弾性体,粘弾性体,多孔体,気体,液体の混合体の有限要素による振動音響動特性,衝撃特性、散逸特性の独自の計算法を提案し,計算コードを開発している.
  • 内装など柔軟物質(繊維材,フォーム材,ゴム,粘弾性材)を持つ構造物の振動,音響,衝撃を研究している.
  • 視覚の有無,身構え,パニック,筋肉の緊張や弛緩など生体反応を含んだ人体とロボットなど運動する機械との接触,衝撃,衝突挙動をもモデル化し数値計算する.また,内臓を含む人体有限要素モデルを用いた乗り心地や動的応答の解析も行っている.
  • 生体信号などにカオス分析を応用した波形処理も行っている.
  • 自動車,建築,音響機器,各種樹脂部品,フォーム材,繊維材,化粧品,構造解析ソフトの各企業との共同研究,技術アドバイザの実績が多数ある.
  • 板厚を特殊な関数で変化させ構造を伝わる波動を無反射にする波動ブラックホール制振防音構造の創製
  • 会話とノイズの分離法の研究
提供できる技術 ・応用分野
  • 自動車などの機械の振動,音響,衝撃特性のCAE,実験解析
  • 制振,防音,波動ブラックホール制振防音構造
  • 粘弾性,多孔質
  • 生体反応を伴う人体とアーム,ロボットなどとの衝突問題の解析
  • 会話とノイズの分離法
主要な所属学会

日本機械学会,計算工学会,自動車技術会,日本音響学会

論文
  • Damping response analysis for a structure connected with a nonlinear complex spring and application for a finger protected by absorbers under impact forces,Mechanical Systems and Signal Processing,Vol.42,88-96,(2014) IF8.9.
  • Nonlinear transient response analysis for double walls with a porous material supported by nonlinear springs using FEM and MSKE method,Mechanical Systems and Signal Processing,Vol.42,115-128,(2014) IF8.9.
  • FEA for Damping of Structures Having Elastic Bodies, Viscoelastic Bodies, Porous Media and Gas,Mechanical Systems and Signal Processing,Vol.21,No.1,535-552,(2007) IF8.9.
受賞歴
  • 日本機械学会賞(論文)2017年
  • Best Paper(International Conference on Technology and Social Science 2020 (ICTSS 2020))
  • Best Paper(International Conference on Technology and Social Science 2017 (ICTSS 2017))
  • Best Paper(International Conference on Technology and Social Science 2023 (ICTSS 2023))
  • 日本機械学会関東支部群馬ブロック技術賞2007年
最終更新日: