制御が実現する倒れない振り子

小学生の頃に、「ロボットのすべて」という本に出会いました。本の中のロボットは、いずれも輝いて見え、このようなロボットを作ってみたいと思ったのが、ロボットとの出会いです。私にとってのロボットの面白さは、「ロボットの形」ではなく「動くところ」、いや「ロボットを動かす」ところです。
ロボットなどを自分の思った通りに「動かす」学問が、「制御」です。この制御なくして実現できなかったこと、自動車の追突を防止するシステム、宇宙ステーションとのドッキングなど、たくさん有ります。
この制御に魅せられて、「制御の理論」に関する研究を行ってきました。現在の私の興味は、「学習の理論」、「様々な部品や機器が壊れたとしも、安全に動かす安全制御の理論」、「不安を感じることなく使用できる車いす」等といった安全安心に関する研究、「重粒子線治療用のベッドの制御」などです。その先には、制御の力でお互いに過度な負担をかけることなく、自然・医療・人間が共存していく社会ができたらと考えています。

教授 山田 功 YAMADA kou
研究キーワード システム制御理論とその応用,機械・ロボットの制御,機械の知的制御
研究分野 設計工学機械力学ロボティクス
主な研究テーマ
  • PID制御
  • 制御対象の特徴を利用した制御
  • 車椅子のモデル化と制御に関する研究
研究概要

制御対象の特徴を利用して,無理のない制御系の設計,制御性能の限界等の研究を進めている。

提供できる技術 ・応用分野

制御対象の特徴を利用した制御,PID制御系の設計法

主要な所属学会

IEEE,計測自動制御学会,日本機械学会

論文
  • A model for the response of an occupant and wheelchair system subjected to vertical vibrations, International Journal of Innovative Computing, Information and Control, vol. 17, no. 6, pp. 1823-1841, 2022
  • State space design method for unknown input observers, International Journal of Innovative Computing, Information and Control, vol. 17, no. 1, pp. 153-165, 2021
  • A design method for strongly stabilizing controllers, International Journal of Innovative Computing, Information and Control, vol. 16, no. 6, pp. 2131-2141, 2020
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