システム構成

 喘息及び慢性閉塞性肺疾患の患者に対して吸入療法が行われています.この吸入療法では吸入器が適切に使用されないと治療効果を得ることができないため,医療従事者から患者への吸入器使用法を含めた吸入指導は重要です.しかし,吸入器の種類の多さが正しい吸入器使用技術習得の障害として立ちはだかります.群馬吸入療法研究会は,代表的な吸入器の使用方法を7ステップに標準化することで患者の吸入器使用技術習得の負担を減じています.この7ステップ吸入手順を基にした吸入器使用技術習得を支援するため,正しい吸入器の使用法を動画で配信することで患者自身に自己学習の機会を与え,患者の吸入器使用技術の学習進度と習熟度を評価することで,医療従事者に患者の学習進度と習熟度に応じて適切な吸入指導を行えるよう支援するシステムを開発しています.開発する吸入指導支援システムは,パソコンやスマートフォン等を利用して病院・診療所,保険薬局,及び患者宅で使用可能です.本システムの開発には, WebサーバサイドJavaScript環境Node.js,データベースmongoDBを用いています.また,吸入器の操作を正しく行っているかを,呼吸のタイミングと手の動作をセンサーからの信号を解析すすることで評価します.

准教授 茂木 和弘 MOTEGI kazuhiro
研究キーワード 組み込みシステム,人工知能,機械学習,ソフトウェア開発,IoT
研究分野 機械力学ロボティクス電気電子工学情報科学情報工学
主な研究テーマ
  • 自律移動体の協調制御と環境認識に関する研究
  • ロボットアームの協調制御に関する研究
  • 音や画像を使用した非破壊検査に関する研究
研究概要

自動車,自動搬送車,ドローン,産業用ロボット,産業用検査装置で使用される組込みシステムにも,人工知能を使用した技術が多く取り入れられている。組み込みシステムの性能向上とデータ通信網の高速化により分散型の処理(エッジコンピューティング)が可能になり,センサから取得する画像,音声,距離等のデータを組み込みシステムに搭載した人工知能で活用可能な環境が整いつつある.この分散型組み込みシステム環境上で,自律移動する電動化移動体(自動搬送車,無人航空機),多関節ロボット,画像や打音による非破壊検査等の開発を行っている.

提供できる技術 ・応用分野

機械学習を使用した画像や音声による非破壊検査,AGV等の自律走行車の開発,ロボットアームの協調制御

主要な所属学会

電子情報通信学会,日本応用数理学会,計測自動制御学会,日本医療情報学会,エレクトロニクス実装学会

論文
  • 高速機械学習アルゴリズムに基づくオンライン打音検査システムとその実装,エレクトロニクス実装学会学会誌,Vol.24,No.1,pp.115-121, (2021).
  • “A New Real-time Power Stabilization Method for WPT System,” Journal of Mechanical and Electrical Intelligent System (JMEIS), Vol.4, No.1, pp.6-25 (2021).
  • “Application and Analysis of Random Forest Algorithm for estimating Lawn Grass Lengths in Robotic Lawn Mower,” International Journal of Mechanical Engineering and Applications, 2021;9:1:6-14. DOI: 10.11648/j.ijmea.20210901.12, February (2021).
最終更新日: