AI防犯カメラによる安全・安心なまちづくりの研究

認識情報データベースシステム
ヒトとモノの一体化検出

近年,人工知能(AI)技術の発展によって,防犯カメラの可能性が大きく広がっています.私たちの研究室では「e自警ネットカメラ」と名付けたネットワーク防犯カメラを用いて防犯カメラでのAIの利用について研究を行っています.これにより「異常の検知・通報」「物体認識・データベース化」「ヒト・モノの流れの可視化」の実現を目指しています.
異常の検知・通報:異常な行動(けんか,行き倒れなど)や異常な状況(火災,交通事故など)を検知して,管理者や警察等に通報します.
物体認識・データベース化:画像に写った物体をAIを用いて解析し,「何が写っていたか」という情報だけを記録・共有することで,データ通信を効率化しつつ事件や事故があった際の画像検索に役立てます.
ヒト・モノの流れの可視化:多数のカメラで得られた物体の情報から,人やモノの流れを分析して,防犯だけでなく住みよいまちづくりに役立てます.
これらのAIの活用を,情報の匿名化や利用状況の開示を通して,カメラに写る人たちのプライバシーを守りながら実現する方法を考えて行きます.

准教授 田北 啓洋 TAKITA akihiro
研究キーワード 社会安全工学,e自警ネットワーク,浮上質量法,光計測
研究分野 電気電子工学人間情報学
主な研究テーマ
  • e自警ネットワークによるプライバシーと防犯の両立
  • 浮上質量法による力の精密計測
  • 自由外出マスクによるCOVID-19感染予防
研究概要

今後,IT技術の発展により,防犯カメラの低価格化,高機能化が進み,より多くの防犯カメラが我々の生活空間を隅々まで見守るような社会が近づいてくる.そのような社会において,防犯カメラの防犯効果とプライバシー保護との両立について,防犯カメラの機能面・運用面から研究を行っている.これまでに,「第3者による悪用」,「カメラの運用者による悪用」を防止する機能を持ったe自警ネットワークカメラを開発し,機能向上を続けている.
一方で,昨年より世界を困らせているCOVID-19の流行について,対策の決め手となり得る個人用フルフェイス型マスクについても,機能の選定や試作機の開発などの研究を行っている.

提供できる技術 ・応用分野
  • プライバシーに配慮したネットワーク型防犯カメラの開発・運用
  • 動的な力の計測,光を用いた変位計測
  • 画像処理・画像計測
主要な所属学会

応用物理学会,日本光学会,The Optical Society,SPIE

論文
  • Effect of Mass Added to a Force Transducer on the Dynamic-Force Correction Method, Applied Mechanics and Materials, Vol. 888, pp. 72-77, (2019).
  • 特願2020-113097,強制吸排気機能付きヘルメット型マスク,出願人:NPO法人e自警ネットワーク研究会  出願日:2020年6月30日
  • 市民参加型地域見守りシステムに適したネットワーク対応ドアホン型防犯カメラの開発,社会安全とプライバシー, Vol.3, No.2, pp.1-7, 2019.
最終更新日: