土壌中の微生物橋(マイクロバイアルブリッジ)

自然界は絶妙なバランスで保たれており、私たちはこの「自然の知恵」から多くを学ぶことができます。
例えば、地盤を強くするためにセメントが必要な時、わざわざ人工的な材料を持ち込まずに、その場の「土」の中から材料を見つけ出すことはできないでしょうか?
その答えは「イエス」です。
土の中に元々住んでいる「微生物(バクテリア)」と協力すれば、彼らの自然な「働き」を利用して、土の粒子同士をくっつける「自然のセメント」を作ることができるのです。
このアプローチは、地震による「液状化現象」への対策だけでなく、地盤や環境に関わる他の様々な問題にも応用することができます。
自然のバランスを崩さず、自然の力を借りて私たちの暮らしを守ることは、持続可能な未来を支えるのに役立ちます。

助教 ファムフーヴィン Pham Phu Vinh
研究キーワード 地盤工学、バイオセメンテーション、地盤改良、微生物、液状化、斜面災害、環境保全
研究分野 土木工学防災工学環境保全対策
主な研究テーマ
  • 脱窒反応を利用したバイオ地盤改良技術の開発
  • 産業副産物や繊維素材を用いた地盤安定化技術の研究
  • 不飽和土質力学に基づく斜面安定解析と防災技術の研究
研究概要

持続可能な社会基盤の整備を念頭に、当研究室では理論と実務を架橋する「環境配慮型地盤改良」および「地盤防災」に力を入れている。具体的には、微生物機能を活用した革新的な地盤改良技術(MICPおよびMIDP)に着目し、脱窒プロセスによる炭酸塩沈殿やバイオガス生成が地盤の水理・力学挙動に与える影響を解明している。また、米糠灰や繊維等の産業副産物を活用した循環型地盤材料の開発も行っている。

さらに、不飽和土質力学に基づく膨張性土斜面の評価や、土石流対策に向けたジオグリッドと玉石混じり土の相互作用の解明、沿岸防護工の基礎安定性評価など、実務への適用を強く意識した研究を推進している。これら数値解析、室内実験、現場実証を融合させ、環境調和と安全性を両立する地盤工学の発展に寄与している。

提供できる技術 ・応用分野

持続可能なインフラ整備を支えるため、実務への適用を念頭に、微生物や産業副産物を活用した環境配慮型地盤改良技術の開発に取り組んでいます。

論文
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